140字小説。愛の形。

夕暮れのバス停。雨が降りしきる。r

2021/04/28

秋の夕暮れの雨は冷たく切なかった。
もう彼とは絶対合わない、と自分に言い聞かせた。
私はターミナルのバス停に立ち尽くしていた。
夕暮れの濃い闇が足元から登って来た。
でも彼はきっと私を追いかけてくる。
そう思うと雨が一層激しくなってきた。