パパは帝国電器産業の欧州支社の社長としてフランスへ赴任する。
WWIT社を統括し、ヨーロッパの数多くの宇宙開発関連の研究所や機関、企業との関係づくりを推し進めてゆく。
宇宙ビジネスは軍事技術とも直結するため、各国の情報機関から監視の対象となってしまう。
フランス行きが正式に発表された段階で、国内国外からの監視活動に勢いが増し、由香里のこともやがて諜報機関に察知されるのは間違いない。
情報機関は諜報や謀略と深い繋がりと闇を持つ組織であり、由香里にも予期しない危険が及ばないとも限らない。
パパは、スキャンダルを恐れてはいないが、由香里が危険にさらされることだけは防ぎたい。
ましてや昨今、フランスではテロ事件がたびたび発生し、多数の死傷者を出している。
どんな組織がどの様な動きをしているか予測できない。
日本国内であっても危険性は同じだ。
そんな世界に由香里を巻き込みたくないのだ。
半月後に、欧州支社長就任が正式に発表される予定だが、それまでに別れる必要があるのだ。
おおむね、そんな説明だった。
私はパパを見詰めながら説明を聞いていたが、涙が勝手にボロボロ出てくるのだった。
八月の半ばに出会って、まだ三ヵ月と少ししか経っていない。
別れるのは早すぎる。
やっとパパの一部が分かりだした頃なのだ。
やっとパパの魅力が分かりだした頃なのだ。
私の体が、本当にパパになじみ始めたのだ。
私は心の中でそう叫んでいた。
パパがギューッと私を抱きしめた。
私の体がパパに吸い込まれそうだった。
私もパパの首にかじりついた。
パパが欲しい
私はパパの耳元にそう囁いた。
私の股間でパパが硬くなっているのを感じていたからだ。
パパが私のガウンをするりと脱がせた。
私もパパのガウンを剥いだ。
私はパパの膝に跨ったまま、腰を動かして、パパのペニスを中に導いた。
パパが再び私をきつく抱いた。
抱いたまま、パパの上下のピストン運動が始まった。
由香里
俺の素敵な由香里
俺の素敵な体
俺の大切な由香里
愛しているよ
パパは何度も何度もそんな風に呟いて私を突き続けた。
私は突かれながらパパの唇を求め、舌を吸った。
唇を離してパパが言った。
「今日から明日の朝までこの部屋で一緒にいよう。たっぷりと一緒に過ごそう。」
「うれしい」
私はそう言って、またパパの唇を塞ぎ、パパの舌を求め、パパの唾を啜った。
パパのペニスの動きが一層速くなっていた。
パパが繋がったまま私を、居間の絨毯の上に横たえた。
天井の鏡の中で、私は大きく股を開き、パパがその間に体を埋めて、腰を振っていた。
カーテンから漏れる光が、私とパパの交わっている姿を幻想的に浮かび上がらせていた。
私の体はパパのセックスのリズムにしなやかに従っていた。
パパの動きが速くなれば、大胆に反応し、遅くなれば、静かに次の動きを待った。
私の体は、パパに調教されたと言ってよかった。
天井の鏡の中の私とパパは秘めやかな楽器の音色のように、熱く、濃密に、響き合い、共鳴し合って、やがて二人でオーガズムに達した。