由香里の愛人日記

愛人日記53.今朝は、膣と口とアナルではなく手コキでパパをイカせるの

カーテンの隙間から漏れる光の中で、私はパパの寝顔を見詰めた。
昨夜、手を繋いで一緒に寝ようと言ってくれたパパ。
一人じゃないよ、と言ってくれたパパ。
私は幸せな気分になっていた。

でもパパは、愛人は幸せになってはいけない、と厳しく言っていた。
パパの寝顔を見ていて、とても辛くなった。
この人とは、いつか、必ず、別れるんだ、と思うと悲しく寂しくなってきた。

パパが目を開けた。吸い込まれそうなほどの優しい目だった。
「おはよう」と私は言った。
「おはよう」とパパが答えた。
「手を繋いで寝てくれたのね」私が言った。
「夜中に離れてしまったようだね」
「でも、とっても嬉しかった。側にいてくれて。一緒にいてくれて」
 私はパパが愛おしくなって唇を寄せた。
「昨夜は叫んでごめんなさい、体が勝手に叫んだの」
「俺こそ悪かった」
「パパは決して悪くはなかったわ、ごめんなさい」

そして私はパパの目を見詰めて言った。
「手でしてあげようか?」
「え?」
 パパが少し驚いたような顔で私を見た。
「だって、パパが苦しそうなんだもの」
 パパのペニスがシーツを押し上げ勃起しているのが分かっていた。
 パパは昨日の夜から、私を抱きすくめながら私への挿入を我慢していた。
 私はパンツの上からパパののペニスを軽く撫でた。
「してくれる」
 パパは何となく恥ずかしそうに言った。

 私はシーツを剥ぎ、パンツを脱がせて、ペニスを剥き出しにした。
 ペニスはバネ仕掛けの様に飛び出し、立ち上がった。
 手で、陰茎を握り、上下に優しくこすった。擦るたびにペニスはどんどん怒張していった。
 私は手でしごきながらペニスがのたうつのを観察した。

 手を上下に動かすたびに、包皮が亀頭を包み、次いで亀頭が剥き出され、その運動が繰り返えされた。そして亀頭は急速に充血していった。
 私にしたら、それはいつも不思議な光景なのだ。
 亀頭は赤く腫れあがり、陰茎に幾重にも絡む血管は充血して膨らみ、ザーメンを充填してるように見えた。

 男は、勃起の果てにザーメンを放出する。放出の後は、急速に萎えてしぼんで行く。快楽は去り、ただ、倦怠感だけが襲うようだ。わずか十数分程度の快楽のために、男は女を愛し、時には女を暴力的に犯し、あるいは凌辱し殺しさえもする。
 私にとっては、永遠に理解できない男の情動の凄さだ。
 そんな考えが一瞬、私の脳裏を横切った。

 ウウウウ

 パパが快楽に呻いた。
 私は一方の手でペニスを擦りながら、一方の手を睾丸に当てそれを優しく揉み上げた。
 パパは快感が込み上げてくる中、手を私の乳房にあてがい揉もうとした。

「駄目、私に触っちゃ、駄目!」私は厳しく制した。
「由香里、ごめん、でも触りたい」
 パパの手は乳房を拒否され、宙を彷徨い、今度はバスローブの中に手を入れ、私の股間を、その奥の膣を探り始めた。

「駄目、絶対駄目、パパ言うことを聞いて、お願い。」
「分かった、止める、でも口で受けてくれ」

 パパはペニスを、そして沸き起こって来る射精への予感に、そう訴えた。
「それも駄目!! 私の膣も、口も、アナルも今は駄目!!」
 でないと、私は昨夜みたいにパニックに陥ることが分かっていた。

 私はの手の動きを速めた。速く射精しパパの勃起が鎮まることを願った。
「パパ、我慢汁が出て来たわよ。もうすぐよ。」
 私はそう言って、私の唾をペニスに垂らし、滑りを増した亀頭を更に激しく擦った。

「出そうだ、由香里、出そうだ」
 私は枕元にあったティッシュを取り上げ、それを亀頭に軽くかぶせて、一層手の動きを速めた。

 オオオオ

 遂にパパはザーメンを放出した。
 あてがったティッシュからザーメンが溢れ、私は二つの掌でそれを受け止め、優しく撫でまわし、包み込み、情動に狂うペニスを鎮めた。

 ザーメンを放出し終えたパパを覗き込んで言った。
「パパ、たくさん出たよ、良かった?」
「よかった」

 パパが全身の力を抜いて、ぐったりと放心していくのを私は見詰めていた。