由香里は得意先のデザイン事務所で打ち合わせを終え、新しいテーマをどうイラストにするかを考えながら銀杏並木の下を歩いていた。
十月半ば、大気の中に冷たさが混じり始めていた。
秋の夕暮れは早かった。
歩道の左側に伸びる歓楽街のネオンがともり始めていた。
「おい、ゆっくりと走ってくれ」
後座席の男が運転席の男に言った。
「あれ、由香里じゃないか?横に着けてくれ」
車は歩道の横に寄り、歩いている由香里に並んで徐行した。
由香里はふと視線を右に移した。
黒い乗用車の後座席の窓が開き、男が顔を突き出した。
その顔を見た瞬間、由香里は恐怖と嫌悪を感じた。
由香里がアルバイトをしていた店で襲われた男、熊谷洋輔だった。
「おう、元気だったかい」
熊谷がそう言ったとき、由香里は逃げ出そうとした。
しかし、熊谷の動きは素早かった。
ドアを開け、由香里の腰に手をかけると車に引きずり込んだ。
まさに一瞬だった。
熊谷は由香里の口を掌で強力に塞いだ。
由香里は激しく首を振って抵抗した。
身体の奥から恐怖が吹きあがってきた。
凶暴で無慈悲な男の記憶が蘇って来た。
「お前には十万円払ったままだ。その分させてもらうぞ」
熊谷はブラウスの襟元を締め上げ、由香里に何度もびんたを食らわした。
由香里は軽い脳震盪を起こし気が遠くなるのを感じた。
「どっか、公園があれば止めてくれ」
「そんなことして大丈夫ですか」
運転席の男が言った。
先日、由香里が熊谷に襲われた時、店にいたボーイだった。
「心配するな、手は打つ。公園はまだか」
そう言いながら熊谷はぐんなりした由香里のジーンズを引きずり降ろしていた。
暫く走って、車は繁華街の外れの公園の横に止まった。
運転席の男はハザードランプを点けた。
剥き出しになった由香里の腿が外のネオンの光を受けて、車の中の闇に浮かぶのが見えた。
熊谷は、次いで、パンストを剥ぎ、パンティーを剥いだ。
「いい体してるぜ。おい、動画を撮っとけよ」
「は、はい・・」
そう言って、ボーイはスマホで、由香里がレイプされる姿を動画で撮り始めた。
熊谷は、由香里の股を大きく開き、花唇を開き、舌を蜜口に入れた。
意識を朦朧とさせながら、痛みと恐怖の中で由香里は呻いた。
ウウウ アアア
熊谷にはそれが堪らなく欲情をそそるものだった。
熊谷はそそくさとズボンと下着を半分下ろした。
凶暴な蛇身が踊りだしてきた。
熊谷は狭い座席の上で、由香里の二つの脚を持ち上げ、肩に担ぎ、腰を引き寄せて蛇身を挿入した。
恐怖と痛みで、膣は乾いていた。
「ヘヘヘ、濡らしてやるよ」
そう言って、熊谷は一度蛇身を引き抜き、開いた蜜口を上に向け、そこへ自分の唾を垂らしこんでいった。
唾が溢れるのを待って、熊谷はゆっくりと蛇身を挿入した。
濡れた膣は蛇身に押し広げられ、奥まで侵入され、侵された。
気が付くと、目の前に熊谷の卑猥な顔が迫っていた。
その唇が由香里の唇を塞いだ。
ぞっとするような、猥雑で下品で荒らしい舌が、由香里の口の中で狼藉を働いた。
そして、蜜壺の中の蛇身が怒張し、暴れまわりながら、ピストン運動を速めていた。
ブラウスはたくし上げられ、下から乳房が剥き出しにされていた。
熊谷は、今度は唇で乳首を舐めまわし始めていた。
由香里は両手に力を入れて、熊谷の後頭部を、何度も何度も打ち付けた。
「おい、女の手を抑えてくれ」
「ハ、ハイ」
言われたボーイは、運転席から身を乗り出し、由香里の手首を両手で握り、その自由を奪った。
手を上で固定されたため、一層乳房を突き出す形になった。
「睨んだ通りだ、いい体だ」
熊谷はそう言って乳房を揉みしだきながら腰を激しく振った。
抑え込まれながら、由香里は憎悪の光をギラギラさせ、熊谷の目を睨んだ。
「いい顔してる」
そう言って、熊谷は由香里の頬や首筋に舌を這わせ、涎を塗りつけて行った。
止めてー
止めてー
由香里は必死で叫んだ。
しかし、その声は、閉じた車の中に響くだけだった。