140字小説。愛の形。

早朝の東京駅。不倫の秋。別れの予感。r

2021/04/28

朝焼けの東京駅。
車から降り際に女に軽くキスした。
冷たい秋の唇だった。
毎週土曜日の朝に俺は妻の元へ帰り、日曜日を過ごし、月曜日にはまた東京へ戻ってきて、その夜に女の元へ行くのだ。
赤ちゃんはおろしておくわ!
女の目に怒りと悔しさ悲しみの光が浮かんでいた。
別れは近いと思った。