カーテンの隙間から朝の光が寝室に差し込んでいた。
剛一が気配を感じて目を開けると、由香里がじっと自分を見つめていた。
右目の瞼の上のガーゼが昨夜のレイプを物語っていた。
しかし、その恐怖と苦しみが少し和らいだのか、かすかに微笑んでいた。
「おはよう」と由香里が言った。
「おはよう」と剛一が答えた。
「手を繋いで寝てくれたのね」
「夜中に離れてしまったようだね」
「でも、とっても嬉しかった。側にいてくれて。一緒にいてくれて」
由香里は顔を下ろしてきて、剛一の唇を吸った。
剛一も由香里の唇を吸い返した。
遠い夢の名残りの様な、消えかけている微かな血の匂いがした。
「昨日の夜は叫んじゃってごめんなさい」由香里が謝った。
昨夜、寝る前に、シーツの中で、由香里の背後から優しく手を回し軽く乳房に触れていると、彼女の背中と尻の割れ目に、パンツの中の蛇が条件反射的に勃起し、蛇の先がほんの少し、蜜口を突いたのだった。
由香里はそれにレイプの記憶を呼び起こされ、
「キャー」
と言って跳ね起き、ベッドから飛び出したのだった。
「体が勝手に叫んだの」
「俺こそ悪かった」
「パパは決して悪くはないのに、ごめんなさい」
悪戯っ子の様に微笑しながら言った。
「手でしてあげようか?」
「え?」
「だって、パパのおちんちんが苦しそうなんだもの」
そう言って、由香里はパンツの上から剛一の蛇を軽く撫でた。
剛一は、由香里がキスしてきた時から、蛇が勃起するのを知っていた。
「してくれる」
剛一は何となく恥ずかしさを感じながらそう言った。
由香里はおもむろに剛一のパンツをずらした。
蛇身がバネ仕掛けの様に飛び出し、立ち上がった。
由香里は、勃起した蛇をなだめる様に手を添え、蛇身を軽くさすった。
次いで蛇身を柔らかく握り、優しく上下にしごき始めた。
しごきながら、由香里は蛇がのたうつぶ姿をじーっと観察していた。
手が動くたびに蛇は喜んでのたうった。そして蛇の頭は急速に充血していった。
由香里の表情は、蛇身を弄んでい悪戯っ子のようだった。
ウウウウ
剛一が思わず声を漏らした。
それは込み上てくる快楽の声だった。剛一は自分の声に、オナニーの現場を見つかった中学生の様な恥ずかしさを感じ、由香里の視線から顔をそむけた。
「パパ可愛い」
由香里が悪戯っぽく言った。
由香里は一方の手で蛇身を擦りながら、一方の手を根元の袋に当て、それを優しく揉み上げた。
剛一は快感が込み上げてくる中、手を由香里の乳房にあてがい、揉もうとした。
「駄目、私に触っちゃ、駄目」由香里が制した。
「由香里、ごめん、でも触りたい」
剛一の手は乳房を拒否され、宙を彷徨い、今度はバスローブの中に手を入れ、股間を、その奥の花唇を探り始めた。
「駄目、絶対駄目、パパ言うことを聞いて、お願い。」
「分かった、止める、でも口で受けてくれ」
剛一は蛇身を、そして沸き起こって来る射精への予感に、そう訴えた。
「それも駄目!! 私の膣も、口も、アナルも今は駄目!!」
由香里の手の動きが早くなった。
速く射精しパパののたうつ蛇が鎮まることを願っての行為だった。
「パパ、我慢汁が出て来たわよ。もうすぐよ。」
由香里はそう言いながら、自分の唾を蛇に垂らし、滑りを増した蛇の頭を更に激しく擦り始めた。
「出そうだ、由香里、出そうだ」
由香里は枕元にあったティッシュを取り上げ、それを蛇の頭に軽くかぶせて、一層手の動きを速めた。
オオオオ
遂に剛一はザーメンを放出した。
あてがったティッシュからザーメンが溢れ、由香里は二つの掌でそれを受け止め、優しく撫でまわし、包み込み、情動に狂う蛇を慰めるのだった。
ザーメンを放出し終えた剛一を覗き込みながら由香里が言った。
「パパ、たくさん出たよ、良かった?」
「よかった」
漏れてくる朝の光が至福に満ちていた。