愛人契約

愛人契約60.不器用な指と舌使いと荒々しいペニス。若者の性処理行動。

2022/07/23

沖縄から帰って、桐野剛一は忙しくなっていた。
ジョージ・ルーカスとの買収戦争の後始末。
そして、椎名太一から頼まれた、若い女情報員の救出。
それらに時間を取られていた。

剛一パパから連絡が無い週は初めてだった。
二人が会うのは土日祭日を避けたウィークデイだった。
愛人契約を結んでからほぼひと月だが、最低でも週1回以上は逢引きしていた。

土曜日の昼。由香里は若宮正輝に電話を入れた。
「どうした、由香里から電話くれるなって珍しいじゃん」
「今夜会いたいんだけど」
「いいよ。俺も電話しようと思ってたところなんだ」
「嬉しい」

由香里に素直に嬉しいという気持ちが込み上げてきた。
最後に会ったのは半月程前だが、沖縄行きが途中にあったため、もう一年以上も会っていないような、懐かしいような気持だった。

二人はよく行く居酒屋で待ち合わせた。
店に入ると騒音に包まれたカウンターの奥で手を振る正輝の姿があった。
剛一パパが連れて行ってくれるレストランとは雲泥の差だった。
でも、由香里はとても親密な空気を感じていた。
正輝の横に座ると
「お疲れさま」
そう言って、ガラスコップにビールを注いでくれた。
二人で軽く乾杯した。

正輝はあまりアルコールは強くなかった。
由香里の方は途中から焼酎水割りに切り替え、立て続けに何杯かお替りした。
沖縄で飲んだ古酒に比べれば軽いもんだった。
由香里の飲みっぷりに
「お前、酒、強くなったね」と感心して言った。

笑って、喋って、飲んで、食べているとすぐに時間が経った。
「今夜泊って行けよ」
「いいわよ」
由香里は素直に頷いた。
正輝の小さなマンションは居酒屋から歩いて十分程度だった。

古びた階段をのぼり、ドアを開け部屋に入ると、正輝はその場で由香里を抱きすくめた。
抵抗の暇もなく、由香里は激しく唇を吸われた。
由香里もそれに激しく応えた。

剛一パパには無い、早急さと粗暴さと飢えだった。
ブラウスの上から正輝の手が乳房を揉みしだくのを感じた。
ジッパーも外さず、正輝の手がジーンズの中とパンティーの中に荒らしく侵入してきた。
指が花唇を割って蜜口に入って来るのが感じられた。

正輝は接吻したまま、そして由香里を激しく揉みしだきながら、不格好な姿で奥のリビングまで連れていった。
ソファーの上に投げ出すようにして由香里を横たえると、正輝は由香里のブラウスとジーンズ、ブラとパンティーをはぎ取った。
正輝自身もじれったそうに衣服を脱ぎ、裸になり、由香里に被いかぶさった。

正輝は由香里の顔中に唇を這わせ、舐め回した。
そして息つく暇もなく、由香里の太腿を割り、花唇を広げ、反り返った蛇身を蜜壺に挿入した。
正輝の腰使いは激しかった。
熱く、硬く、速く、何度も何度も由香里を突いた。
奥の宮が熱くなってくるようだった。
由香里の中で快感が湧き上がろうとして来たとき

うおおおおお

と言って正輝が射精した。
夥しいザーメンが蜜壺の中に溢れるのが感じられた。
剛一パパの倍ぐらいは有るのか?
喘ぎながら由香里はふとそんなことを思った。
あのアクメとはほど遠い終わり方で、正輝だけがいき、由香里は取り残された。

ザーメンを絞り出すと、正輝はまだのたうっている蛇身を由香里の口に押し込んできた。
由香里はそれを受け止めた。
口の中で蛇が暴れた。
それをなだめる様に由香里は舌と唇で蛇の頭を優しく愛撫した。
残ったザーメンが口の中に流れてきた。
由香里はそれを吸い出すように蛇身の根元まで咥え込み、蛇の頭をを吸い上げた。

正輝は、ザーメンを由香里の口の中に放出し終えると蛇身を口から引き抜き、そのままかぶさって来て、由香里の上に崩れ落ちた。
崩れ落ちた姿勢で、正輝は由香里の唇を求め、舌で口内を舐め回した。
まさに嵐のようなセックスだった。
セックスというよりも、剛一パパを知っている由香里にすれば、正輝のそれは性処理行動だった。
性処理のためだけに由香里の体が使われたかの様だった。

そして、性処理の道具となっていることに由香里は爽やかな喜びを感じていた。