剛一の手の中で、目を閉じて静かに泣いた。
暫くして、由香里は目を開けた。
潤んだ瞳があった。
そして今、何かに挑戦するような強い輝きがあった。
由香里は剛一の水着をずらし、隠れていた蛇を露出させ、蛇の怒りを誘いだすかのように、蛇を握る手の動きを速めた。
眼は剛一を見つめたままだった。
剛一が再び由香里の唇を求めてきた。
剛一の舌を受け入れ、舌を吸い、剛一の唾液を吸いながらも目は閉じなかった。
慈しむような剛一の目があった。
その目が、由香里の目を深く覗き込んでいた。
由香里はその視線を受け入れながらも、剛一の目を見つめ返していた。
中年特有の渋みの有る、それでいて今はエロティックな雰囲気を醸し出している、凛とした貌だった。
「幸せを追い求めてはいけない」
剛一が言った言葉が由香里の頭の中で鳴り響いていた。
由香里はそれに応えていた。
幸せを求めなくても
幸せよ・・・
幸せよ・・・
幸せだけど
でも、いつでも別れられるわ・・・
由香里はそれが単なる強がりか、
それとも本気の覚悟なのか、
今は問わないことにした。
由香里は剛一の舌を吸ったまま、剛一の膝の上に体を移した。
剛一を跨ぎ、手の中の蛇を蜜口に導いた。
そして剛一の上に腰を下ろした。
蛇身が蜜壺の奥まで突き刺さって来るのが分かった。
蛇身は蜜壺の奥に達し、奥の宮の入り口にまでその蛇の首が差し込まれた。
奥の宮を通じて腰全体、下腹部全体から、体の奥底から快感が湧き上がってくるのが感じられた。
由香里は目を見開いたまま
剛一を見つめて
喉の奥まで剛一の舌を吸い続け
蜜壺は、奥の宮の口まで蛇身を咥え込んでいた。
私は剛一パパのすべてを飲み込む穴。
突かれる穴。
射精される穴。
口の穴。
蜜壺のの穴。
アナルのすぼまりの穴。
全ての穴で剛一パパを飲み込むの。
由香里は、もう一人の由香里に向かって、そう囁き続けた。
由香里は座位で腰を使った。
使ったというより、腰が勝手に動いた。
勝手に前後に動いた。
蛇が奥の宮の入り口を擦るのが分かった。
蜜壺の壁は蛇を強くこすり返した。
こすっているのかこすられているのか、分からなかった。
肉芽と蛇が互いに強くこすり合った。
二人は互いの唇を吸いながら見つめ合い、互いに腰を動かし合った。
剛一の動きが早まってきた。
剛一の目に切羽詰まった光が満ちてきた。
由香里は剛一以上に腰を動かした。
自分でもあきれるほど身体が積極的に動いた。
剛一があえぎだした。
しかし、由香里は冷静だった。
ウウウ
と剛一が舌を吸われながら呻いた。
剛一の腰が激しく奥の宮の入り口を突いた。
由香里もそれに応え腰を激しく振った。
肉芽から奥の宮の入り口、腰全体、体全体に快感が広がっていた。
制御できない声が由香里の喉奥から迸った。
ついに剛一が射精した。
由香里は蜜壺の奥で熱い精液が放出され、溢れ出すのを感じた。
蜜壺がそして下腹部が勝手にビクンビクンとのたうった。
蜜壺の激しい痙攣で呼吸が困難にさえ思われた。
由香里は必死で目を開け続けた。
剛一を見つめながら、襲ってくる快楽に身を任せた。
由香里は蜜壺が痙攣し続け、意識が遠のくのを感じていた。
剛一の向こうで夏空が果てしなく広がっていた。