女体の声/掌編小説集

鈴の音(07)女一人に男二人。3Pの快楽の渦。r

2021/04/28

教授は今度は妻をうつ伏せにしてマッサージを続けた。
伸びやかな後姿が広がった。

髪のもつれた項。
流れる首筋と背骨。
流線型を描く背中から腰。
腰から枝分かれする二つの輝く脚。
水泳の賜物か、張りと均整の取れた女体だった。

教授は掌にオイルを付け加え、肩から背中、背骨回り、腰の付け根へとマッサージしていった。
宝物を扱うような、丁寧で、静かで、しかし執拗な愛撫のようなマッサージだった。
女がシーツに顔を埋めて喘ぎ声を押し殺していた。
僕は、蛇ののたうちを我慢しながらビデオを撮り続けた。

教授の語りは続いた。
俺がなぜ、君と妻のセックスを盗撮するのか?
あるいは、この前の様に、なぜ妻を一緒に犯すのか?
教えよう。
妻の最高の美はアクメの瞬間に現れるのだ。
快楽で高まって行く時の表情は、まるで修行僧のような、苦行の顔をに似ている。
体の動きも、喘ぎも、遠い何かを求めての反応なのだ。

女体の反応は、抱いているだけでは、その一部しか見えない。
だから君に抱かれている妻の姿を、どうしても見たいのだ。
妻の快楽の全体像を掴みたいのだ。

俺からは見えない、妻の顔。
女体の陰の姿。
蛇身が突き刺さる蜜口の形と動き。
そして、ついには登り詰めた頂上での、絶叫する顔。
そして、頂上から落下してたゆたう至福の顔。
その瞬間がアクメの顔だ。
俺から見えるアクメ顔と、君にイカされた時のアクメの顔は違うものだ。
妻の最高の美、最高のエロスの姿を、その全体を観たいから、君に犯して欲しいのだ。

教授は女の尻を少し持ち上げ、二つの山を掌で揉み上げた。
豊かな白い肉が盛り上げられまた引き延ばされ、その都度、弾力ある尻がたゆたった。
微かに開かれた脚の間から、閉じた花唇の割れ目が覗かれた。

贅沢な光景だった。
心地よく降り注ぐ陽の光の下で、美しい女体がオイルと掌で癒されて、心地よい快感に浸ってた。
女体を愛撫する教授の贅沢。
それをビデオで舐める僕の視線の贅沢。
何よりも、震えるほどの快楽に浸たる女自身の贅沢。
これらが一体となって、そこに爆発寸前のエロスが充満していた。

よし、おいで。
教授は妻から離れ、今度は正対して、膝の上に座らせ、下から濡れそぼるウ花唇にグイと蛇を挿入した。

ウンッ

と唸って、女は教授に抱き付いた。
対面座位の型だった。
女は溶けるような眼で教授を見詰めた。

どう?
素敵?

女が小さく囁いた。

素敵だ。
お前の膣が動いてるよ

教授が答えた。
きっと女の膣が蛇身を咥えて蠕動運動しているのだろう。
それを体験した僕はその感触側分かった。
俺の蛇身が暴れていた。
ただ、ビデオには二人の抱き合う姿をしっかりと収めていた。

やがて、教授が体を後ろに倒した。
それにつれて、女も蛇身を蜜壺で咥えたまま、教授の上に体を重ねて行った。
アナルとそのすぼまりを宙に突き出す形になった。

カメラを離さず、こいつのアナルを突いてくれ

教授が下から妻を抱きながら僕に指示した。
僕は慌てて、カメラを落とさないように、映像が途絶えないように注意しながらズボンを引き下ろした。

女の後ろに回ると、蜜口が蛇身を貪欲に飲み込んでいる光景が見えた。
蜜口に蛇身がゆっくりと出入りしていた。
僕は、女に半分跨る格好で、アナルのすぼまりに蛇身を押し付けた。
するとすぼまりが柔らかく開いて、蛇の頭を咥え込み、アナルがキュッと蛇身を飲み込んだ。

僕は思わず

オ オ オ オ

と、声を上げた。
素晴らしい感触だった。
少しきつめの締まりと、あの膣の様に、前後に蠕動運動するアナルの襞があった。
襞は僕を締め上げながら奥へ奥へと誘い込むのだった。
蛇身を押し込むと、薄い腸壁の向こう側で、教授の蛇身ののたうちが感じられた。
初めての2穴同時責めだった。
初めて、他人の蛇身の悶えを、アナルの中で感じたのだった。

動かしてもいいが
放つなよ!
極限まで我慢するんだ!
ゆくり、ゆっくりだ

言われるままに、僕は超スローで腰を動かした。
しかし、女体はそれを裏切るように、膣と同時にアナルの襞を前後に動かすのだった。
女体の秘められた筋肉が、喜びにのたうつように、僕と教授の蛇身を貪る様だった。

教授は女の唇を吸い、乳房を揉み、蛇身を下からピストン運動させた。
僕は片手でカメラを操作しながら、片手で女の背中を撫でさすった。
僕の蛇身の悶えと苦悩が激しさを増した。
限界だった。

不意に女が振り向いた。
レンズを通して、女の目が僕をギラギラ睨んでいた。
目に涙が溢れていた。
視線が定まっていなかった。
口元が歪んでいた。

ギ ギ ギ ギ

女の喉から不気味な声が漏れだした。
同時に、膣とアナルの襞の締め付けがきつくなり、前後の動きが速まった。
それにつれて、教授の蛇身の動きが激しさを増した。
僕の腰もそれに同期して激しく蠕動した。

イクー イクー

女が叫んだ。

キャーーーーー

女の声が響き渡った。
教授が精液を放つのが分かった。
僕もついにアナルの奥に精液を放った。

女は一瞬体をのけぞらせ

アウ アウ アウ

と意味不明な言葉を吐き
突然、教授に崩れ落ちて、沈黙した。

鎮まった女体に、教授と僕の精液が、どくどくと注がれて止まなかった。