スワッピング・悦楽の四重奏

四重奏50 男がガツガツ飢えたように、お腹に外だし。r

2021/04/26

シャノン作戦は戦略企画会議で、難無く承認され議決された。
プレゼン用製作費等にまずは五千万円の計上が認められた。プロジェクトの進行を見ながら、必要とされる場合は上限一億円まで可能となった。
今までにない大型予算だった。藤枝専務の影の力が働いた結果だった。
シャノン監督側の要求が二週間以内の可否の決定だったが、ぎりぎり、一日前に間に合ったのだ。

その日の午後、私は早速葉月恭介に電話を入れた。
恭介から何度も決定を催促されていたが、わが社の意思決定は時間がかかることで業者間にも有名だった。
「承認されたわ。すぐにシャノン監督にメールを入れて」
「間に合ったな。すぐメールするよ」
恭介の美しい顔が浮かんだ。

「由希、会いたいんだが」
葉月は、仕事の関係を超えて私を名前で呼んだ。
私は暫く間を置いて、短かく答えた。
「いいわ」

私たちは、秘密のマンションの近くの駅の居酒屋で待ち合わせた。
喧騒と人いきれに溢れた居酒屋だった。葉月が先に来ていて、奥の小さなテーブル席で手を上げた。
私たちはビールで軽く乾杯した。
「根回し頑張ったんだって」恭介が言った。
「なぜ知ってるの」
「梶木君が言ってた。もの凄いスケジュールで走り回ったんだと言ってた」
「とにかく間に合ったわ」
「根回ししている由希の顔が浮かぶよ」
「どんな顔」
「真面目そうで、知的で、そのくせずるくて、男が惚れてしまう艶っぽさがあって、どこか可愛い顔だよ」
「まるで化け物ね」
そう言うと、恭介は大笑いした。

冷ややっこや焼き鳥などを軽く食べ、ほろ酔いになった頃に私たちは秘密のマンションに向かった。
歩いて十分と少しだった。
玄関に入るなり、恭介が私を抱き寄せた。
「会いたかった」
「嬉しいわ」
そう言う私の唇を彼の唇が塞いだ。

恭介は飢えたように私のスーツを剥いだ。
唇の中の舌で私の舌を絡めとりながら、ジャケットを脱がし、ブラウスのボタンをはずしスカートを捲りあげた。
わたしも彼の衣服を剥いだ。
上着を脱がし、シャツを脱がし、ベルトを解き、ズボンを降ろした。
私たちは、服を脱がし合い、よろめきながら寝室に辿り着き、ベッドに転がり込んだ。

恭介は私の乳房を揉み、乳首を吸い、口に含み、空いた手でお腹を撫で、恥丘を撫でた。
やがて、彼の指が私の花唇を開き、割れ目に沿って指を滑らせて来た。

私の手も自然に伸びて、彼の蛇を探り当て、掌に包んだ。
蛇はすでに、硬く太く反り返っていて、掌の中でのたうった。

やがて彼は私を仰向けにして、脚を開かせ、股の間に腰を沈めて来た。
大きく脚を開いている私、私に被さる恭介が天井一面の鏡に映っていた。
彼の艶やかな背中が波打ち、熱い蛇が蜜口を探し当て、グイと侵入してきた。
私も、それに応えて腰を上げた。

二人の腰は、互いのリズムを見極めながら、共鳴するように、蠕動運動を繰り返した。
蜜壺の中はしとど濡れ、震える肉の壁を蛇は力強く刺激した。
美帆とのレズプレイでは感じられない存在感だった。

「由希、好きだよ」
「私も」

言葉数は少なかった。
ただ、互いの体が反応し合い、肌と呼吸と喘ぎ声がコミュニケーションンしていた。
やがて彼の動きが速まって来た。
ドンドンと突く速度が上がり、射精の間近さを感じさせた。

ウーッ

と呻いて、次の瞬間、蜜壺から蛇を引き抜き、暴れる蛇を自分で激しくしごき、そして、私のお腹の上に射精した。
その熱く、激しい、白濁した粘液のほとばしりに、私の身体は反射的に痙攣した。