射精を終えると、恭介は私のお腹の白濁した液を、枕もとのティッシュで優しく拭き取った。
そして私の横で仰向けになった。
二人で天井の鏡の中で私たちを見下ろしている私たちがいた。
恭介は、シャープな美しい目で私を見ていた。
男性モデルにしても良いほどの美貌だ。
手入れの行き届いた体に贅肉はなく、広い胸板と締まった腹部、そして伸びやかな二本の脚。やはり、モデル級の身体だった。
脚の付け根の黒い茂みの中に、今はおとなしく、だらりと休息している蛇がいた。
恭介は、左手で私に腕枕をし、右手で、軽く私を愛撫していた。
私の首筋、胸元、乳房、臍、恥丘の茂み、太腿へと指を這わせた。
まるで、美帆がするような指使いだった。
恭介の妻美帆とは先日、レズビアンプレイをしたのだが、その時の指使いとそっくりだった。
そよ風のような快感が私の体に吹いていた。
やはり私たちの言葉数は少なかった。
二人は長い間、鏡の中の二人を見つめ続けた。その間、私は、おとなしい蛇に軽く手を添えていた。最近、夫との間には無い、セクシーで静かな寛いだ時間だった。
夫の裕也にはここへ来る途中、恭介と飲むわと電話を入れていた。
裕也は研究室にいた。
「彼によろしく」と、さりげない返事だった。
私たち夫婦と、葉月夫婦は夫婦交換、スワッピングをした仲だった。
だから私が恭介と飲んだり、あるいは寝ることに対しては何の抵抗もないのだろうと思った。
居酒屋でのほろ酔いもあって、私は少しうたたねをしたみたいだった。どれ程の時間が経ったかはわからなかった。
唇の中の舌の動きで目が覚めた。
恭介が私の舌を絡めていた。私もそれに答えた。
私の手はずっと恭介の蛇に添えられたいたのだろうか、蛇が回復して身を硬くし始めていた。
恭介が身唇を離し、恥丘の影の肉芽をそっと撫でながら囁いた。
「由希の中に出したい」
「だめよ、赤ちゃんが出来ちゃう」
「アナルならいいだろう」
「お尻に?」
私は驚いて暫く言葉を失った。
恭介が立ち上がり、私の手を取って、ベランダへと誘った。
植物園のようなベランダは空調が効いていて、全裸でも快適だった。
全面ガラス張りのベランダの彼方には都会の夜空があり、その下のビル群の窓がモザイクのようにキラキラ煌めいていた。
奥に小舟のような流線型のガラスの浴槽があり、浴槽の横に鏡張りの浴室があった。
浴室で、恭介が私にシャワーをかけた。
適度な温度のシャワーが、私の髪を濡らし、乳房を濡らし、そして、花唇を濡らした。
恭介の指が、シャワーと共に私の体を撫でて行った。
恭介は優しく、私を四つん這いにさせ、お尻を持ち上げた。
私は尺取虫のような格好でお尻を宙に向けた。
そして、恭介はお尻の山を割り、奥のアナルのすぼまりを剥き出しにした。
かつて美帆がやったように、そこへ恭介の舌が、ちろちろと、軽やかに突いてきた。
私は思わず、
アッ
アッ
と声を上げた。
アナルのすぼまりを舐められる独特の感触が走り、期待と不安が体の中を駆け巡った。