夜のリゾートホテルの浴室だった。
全面ガラス張りの壁の外には、ベランダがあり、その彼方に南国の夜空が広がっていた。
銀河が輝いて流れていて、潮騒が聞こえていた。
月一度の不倫旅行だった。
彼と一緒に、軽い食事をし、シャワーを浴びると体はリフレッシュした。
でも、昼間の長距離ドライブの疲れが気怠く残っていた。
互いに体を洗いっこしていると彼が私を抱き寄せた。
彼の指が花唇の割れ目を撫で始めた。
彼が囁いた。
俺は蛸だよ
厭らしい蛸だよ
私も囁き返した。
私は海女よ
淫らな海女よ
彼と二人で見た、ある春画を思い出していた。
小さな美術館の春画展だった。
そこに葛飾北斎の「蛸と海女」が展示されていた。
ふくよかな海女の女体に、大蛸がイボイボのある脚を絡めて纏いついていた。
大蛸の大きな口が、陰毛の下の花唇を舐めていた。
強烈でおぞましいクンニだった。
うっとりと目を閉じた海女の唇に、小蛸が細い口先を侵入させていた。
海女が、悩ましい夢の中でフェラしているように見えた。
小蛸のイボイボのある細い脚が、海女の首に絡みつき、愛おし気に抱き寄せていた。
彼は、それこそ大蛸のように、私の全身を撫でまわし、手と脚を絡ませてきた。
私を横たえ、腕と脚全体をくねらせて、私の乳房やお腹や太腿に巻き付き、撫で上げ、撫で降ろした。
指が蛸のイボイボに代わって、まるで触手の様に這いまわった。
サワサワ
ゾクゾク
ザラザラ
ヌメヌメ
その指は多様な隠微な感触で私の体をいたぶった。
次第に私は声を上げていた。
それは、海女があげているよがり声だった。
アゝヨウ ヲゝヲゝヲゝホヲゝ
アゝレヱ ヲゝヲゝ
いゝいゝ
ヲゝ いゝいゝいゝ
ハアゝ
アゝいゝいゝ
ハアいゝ
フゝゝゝウ
フゝゝゝウ※
クリを触手で攻めながら、今度は熱い舌で私の唇をこじ開けてきた。
そして、先をとがらせた舌が、私の舌を絡め、精液のような唾をとめどもなく送り込んできた。
私はそれを、喘ぎながら何度も吸い込み飲み込んだ。
蛸の指は、やがて私の蜜口に入り込んできた。
プニュプニュ
押し入って来て蜜壺の壁を撫でさすり、Gスポットを探り当て、執拗にさすり始めた。
別の指が今度はアナルをいじり始めた。
すぼまりを突き、少しだけ出し入れし、アナルを解きほぐした。
私は、舌で塞がれた口の中で、うめき声を上げた。
クリと蜜壺とアナルからの刺激が重なりあい、電流の様に全身を駆け巡った。
彼は、痙攣し始めた私を浴槽の縁にもたせ掛け、舌を抜き、唇を離した。
今度は、唇に熱い蛇身を押し付けてきた。
私は、蛇身を咥え込んだ。
蛇身が口の中でピストン運動を始めた。
私は蛇身に舌を絡ませ、喉の奥で蛇の頭を受け止めた。
それはまさに、あの子蛸の細長い口先だった。
私は、全身が二匹の蛸に責められている幻想に陥った。
大蛸がクリと蜜壺とアナルを侵している。
小蛸が私の口を侵している。
犯されながら私はアクメの声を上げていた。