愛人契約

愛人契約55.レズビアンの指と舌でアクメに。そして失神、白眼に。

2022/07/23

由香里・・・と声をかけると
美希さん・・と、夢の中で悶えるように名を呼び返した。

美希さん 欲しい・・・

由香里の声は既に恍惚の世界に迷い込んだ声だった。
うわ言のように、とぎれとぎれで、方向性がなかった。
アルコールと、今まで経験したことのない、美希の柔らかで優雅な指の動きと、大胆な舌のぬめりのせいだった。
それは剛一や正輝、そして昼間の遼介とのセックス、つまり男とのセックスでは得られない、優しくて繊細で、そして強烈な快感だった。
由香里の体と意識が今までの自分から解き放なたれようとしていた。

由香里は時間の流れが分からなくなっていた。
美希が自分を愛撫してから何時間何分経っているのか。
いや、それはどうでもよかった。
自分がどこまで、どうなっていくのか、それももはや問題ではなかった。
身体の奥底の原始的な生き物がのたうち始めていた。
セックスと、命と、輝きが混然となって溢れ出そうとしていた。

美希は体位を変え、由香里の膣口に舌を這わせた。
シックナインの形を取った。

美希の舌先は柔らかく、それでいて硬かった。
剛一パパの蛇ほどには蜜壺の奥までは突かないが、花唇への愛撫はソフトで鮮烈だった。
滑らかで優雅な舌先が、蜜口の周りを軽やかに舐めまわし、もてあそび、そして強く深く吸い付いた。
吸い付いた唇が貪欲に、蜜壺の中の愛液を飲み込んでいった。
リズミカルな吸引だった。

ジュル
ジュル
ジュル

由香里は恍惚の中で、自分が美希の中に吸収されて行くのを感じていた。
時間が止まっていた。
恥ずかしさやためらいといった自制の殻は既に溶けて無くなっていた。
未知の快楽の渦の中で、全身で美希に応えたいと思った。
由香里は太腿に力を入れて美希の頭を挟んだ。
美希の頭が愛おしく感じられた。

由香里は美希にも快楽を与えたかった。
シックスナインの体位ののまま、由香里は美希の大腿を大きく開かせた。
美希の大腿の奥の、恥毛に隠れている肉芽に唇を寄せた。
美希が一瞬体をくねらせたのが自分の太腿に伝わった。

美希の花唇も既に愛液に溢れていた。
美希の花唇は優雅なヒダヒダをまとい、由香里の舌先を渇望していた。
由香里は花唇に唇を寄せ、蜜口に吸い付き、中の愛液を吸い出した。
由香里にとって、同性の花唇に口付けるのは初めての行為だった。

昼間、酔いの中で美希のアナルから剛一の精液を飲み込んだのだが、それは無意識に近い行為だった。
しかし、今、美希の蜜口を吸っている行為は、はっきりと自覚して望んだ行為だった。
美希の熟した体は由香里に吸われて大きくうねり始めていた。

美希は由香里をクンニしながら指を使い始めていた。
舌で肉芽を攻めながら指で蜜壺の中を愛撫し始めた。
由香里の蜜壺がねっとりと絡みつく中を、美希の人差し指はGスポットを探り当てていた。
美希の指の角度が蛇の頭のように変化し、蜜壺の壁を擦るリズムが緩急変化に富んできた。

もはや由香里は覚めた意識を失っていた。
美希への愛撫も出来なくなっていた。
自分の快楽の渦を受け止めるのが精一杯だった。
身体が勝手に反応し、痙攣し始めていた。
呼吸が苦しくなり始めていた。

ビクン
ビクン
ビクン

横隔膜が不規則に動き始め、そのせいで腹部が痙攣したようにのたうち、白熱した意識の中を野獣のような歓喜の声が突き抜けて行った。
由香里はそのわけのわからない声を押し殺そうとして、唇をますます強く美希の蜜口に押し当てた。
しかしその声は室内に、卑猥に切なく響き渡るのだった。

ヒィーーーー
ウグーーーー
ギャーーーー

美希はしかし舌と指の動きを止めなかった。
バロック音楽の無限旋律、無限反復を思わせる優雅で残酷な動きだった。
美希はいつ間にか、親指で蜜壺を、人差し指でアナルのすぼまりを攻め始めていた。
由香里の喘ぎ声と身体の痙攣が激しくなっていった。

グウーーーーー

と唸って突然声が途絶えた。
由香里の蜜壺が強烈に指を締め付けてきた。
機械仕掛けのような締め方だった。
由香里の意思に関係なく腰と蜜壺が勝手に反応しているようだった。

美希は由香里の太腿から頭を引き抜き、上から由香里を覗き込んだ。
苦しさに似た快楽の極致で、泣き叫ぶように顔を歪めていた。
大理石の様な見事な身体はピクピク痙攣し、眼は半眼で、死者のように白眼を剥き、あの世を彷徨っていた。
由香里は完璧にアクメに達していた。

二十秒ほど経つと、苦し気な表情がゆっくりと和らぎ、至福の波にたゆたう穏やかなへ表情へと変わって行った。
「涅槃の貌よ」美希が言った。

美希は、逝ってしまった由香里に優しく接吻した。