愛人もどき。危険な女二人。

愛人もどき21.蛇身の根元が締め付けられ、快楽の放出が閉鎖される

急襲されてスタジオを後にして、社長はランドクルーザーを南へ走らせた。
後座席で、蘭と凜はブラとパンティーだけ、俺はズボンだけを身に着け、その上からバスタオルに身を包んでいた。
繁華街が一番賑わう時間帯で、道路も混んでいた。
前を走る車のテールランプが羊の大群のように流れていた。

ハンドルを握りながらブルドッグの社長が怒鳴るように訊いた。
「あんたら何者や」
俺も同じように叫びたかった。
俺が運転するタクシーで蘭と凜を拾ったのが今日の午前三時頃だ。
二人はタクシー代を体で払うといいい、ついに暴力的に二人に犯された。
その後、三日間百万円で面倒見るという奇妙な約束を交わした。そして愛人同志みたいに三人でセックスもした。
やがて俺たちは得体のしれない男たちに追われる羽目になった。
「後でちゃんとお話しします」
凜が冷たく言った。
「雁屋さんゆかりのあんたらや、しっかり面倒はみまっせ。」
「それに、AVも撮らせてあげたわ、そのお礼もね。」
蘭が言った。
「分かってま」
ブルドッグが答えた。

車は繁華街の圏内を抜け、郊外に入り、大きな川を越え、地方部に入って行った。
タクシー運転手の俺にはどのあたりを走っているかはすぐに分かった。
大阪市南部の堺市の東部方面だった。
俺は蘭と凜に挟まれていた。
蘭が言った。
「さっきはイク寸前だったでしょ」
そう言って俺の唇を吸った。
俺は条件反射的に蘭のバスタオルの下に手を滑らせ、ブラを押し上げ、乳房を揉んだ。
凜が俺のペニスを手で握ってきた。
バックミラーでブルドッグが俺たちを見ていた。

蘭のキスは濃厚で彼女の舌は俺の舌を犯すように纏わりつき、吸い付いてきた。
薄明りの中で、蘭の呻き声と舌を吸う音が混ざり合っていた。
「蘭ちゃんのディープキス、エロイな」
ブルドッグが言った。
「松岡はんのザーメン出ちゃうんちゃうか」
「大丈夫よ、射精はさせないわ」

凜はそう言って、俺の蛇身の根元を強く握って、ザーメンの管を閉鎖した。
やめろーーー
おれは蘭の唇で口を塞がれながらくぐもった声で言った。
生殺しだーーー

キャキャキャ
凜が楽しそうに笑った。

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