愛人もどき。危険な女二人。

愛人もどき50 ブルドッグが若い女の唇をこじ開ける。そして激しく射精。

立体曼荼羅に囲まれながら、俺たち人間は幾度となく体位を変え、オーガズムを迎え、交尾が一段落すると曼珠子に盛られた料理をついばんだ。

アルコールや薬膳茶などもあって、藤さんはその中でも、真っ赤な飲み物を皆に勧めた。
この寺に古くから伝わる飲み物だという。
俺も小さなグラスに注いで飲んでみたが、渋味のある野生的で粗野なワインの味がした。
しかし飲んで暫くすると体が火照り、射精して萎んだだばかりの蛇身がたちまちに鎌首をもたげ始めるのだった。
女が飲むと、女の目が潤み、口元が切なく何かを求めて半開きになり、滑った舌をチロチロ蛇のように覗かせた。そして腰をくねらせながら膣から溢れて来る愛液を必死でとどめようとした。
こうしてどちらからともなく再び体を求めあい、オーガズムを迎えるのだった。

食べては交わりオーガズムを迎え、また食べては交わった。
俺の意識はその飲み物と性の快楽で朦朧となって行った。

俺の朦朧とした視界の中に、龍の背中の金色の船が揺れていた。その船の中で曼珠子が裸身を現していた。
曼珠子に盛られていた料理屋や材がほぼ食べ尽くされ、その下から眩い白乳色大理石の裸体が煌めいて浮き上って来た。

神秘的な輝きを放つ孔雀の仮面が顔の上の半分を覆っていた。孔雀の大きな目の中で、曼珠子の黒い睫毛が美しく閉じられれていた。仮面の下半分から覗く鼻はツンと尖り気品があり、唇は自然の輝きと紅色に濡れていた。

阿闍梨アジャリが蘭から体を離し、立ち上がり、黄金の船の側により、曼珠子に近づいた。
ブルドッグの大きな顔を近づけ、曼珠子の唇を舐めた。華奢な曼珠子の唇が微かに開き、小さなうめき声が聞こえたようだった。犬阿闍梨アジャリは更に顔を寄せ、曼珠子の頬を手に包み、深く舌を差しいれた。
微かに、曼珠子の体がよじれた。

阿闍梨アジャリは次に、赤く勃起した巨大な蛇身を、曼珠子の小さな唇に押し当てこじ開け、やがて口の中に挿入した。
「我が喜びよ」
そう呼びかけながら、犬阿闍梨アジャリは腰を揺すり始めた。

やがて、藤さんが曼珠子の足元に寄って乳白色の脚を大きく開かせた。薄い恥毛の中に曼珠子の若い花唇が現れ、藤さんはその割れ目に沿って舌を這わせクリトリスを愛撫した。
曼珠子が体を捩らせ始めた。

「喜びよ、わが精を受けよ」

そう言いながら犬阿闍梨アジャリは、蛇身を曼珠子の口の中に押し込み、一層激しくピストンを繰り返した。
それに従うかのように、藤さんのクンニも濃密さを増した。曼珠子が無意識に藤さんの頭を太腿で締め付けていた。
曼珠子はいまや、犬阿闍梨アジャリと藤さんの性の歓喜の下で、大日如来との一体化、融合を果たそうとしている様だった。
曼珠子は蛇身と舌の容赦のない攻めの元で、そのしなやかな身体を極限まで反らして、虚空へ宇宙へと身を投げ出すかのようだった。
阿闍梨アジャリは遂には曼珠子の頭を持ち上げ、宇宙の精気を注ぐかのように、その口に激しく蛇身を打ちつけ

オオオオオ
オオオオオ

と叫び、ザーメンを放出した。
ザーメンはとめどもなく押し出され、曼珠子の唇から溢れたザーメンは、黄金の船の縁に白く滴って行った。
曼珠子は、更に続く藤さんの激しく濃厚なクンニを受けながら、遂にオーガズムに達し腹部をビクンビクンと間欠的に蠕動させた。

俺は凜と彩夏と絡みつつ、曼珠子の輝きのたうつ女体に視覚を攪乱されながら、遠くで響く真言の呪を聴いていた。

掲諦ギャーテイ掲諦ギャーテイ波羅掲諦ハラギャーティ
波羅僧掲諦ハラソーギャーティ菩提薩婆訶ボジソワカ

-愛人もどき。危険な女二人。