愛人もどき。危険な女二人。

愛人もどき48 おれは女二人と交わり、男女入り乱れて乱交が始まった。

浮田が犬阿闍梨アジャリにアナルを犯され絶叫した後、全体の照明が少し暗くなった。
代わって、立体曼荼羅の仏像群が照明で強調され、講堂の中は神秘な空間に彩られた。
中央では大日如来の半眼が俺たちを見ていた。金剛波羅蜜多菩薩、不動明王、帝釈天らの視線が俺たち人間の上に慈悲深く神秘的に放たれた。

「私を抱いて」
そう言ったのは彩夏だった。
彩夏が俺の首に腕を絡ませ唇を求めてきた。俺は自然な動きで、彩夏の白い袈裟の下に腕を入れ腰を抱いた。
すると凜が彩夏の袈裟を脱がせ、自分も青の袈裟を脱いでその白乳色の体を露にした。形のいい小ぶりの乳房を俺の右の脇腹に押し当て、俺の蛇身に手を伸ばしゆっくりとしごき始めた。

「やっとできるね」
耳元で凜が甘い声で言った。
俺は彩夏の舌を吸いながら、
「そうだね」という意味を込めて頷いた。

彩夏の乳房は若さの弾力があった。俺の掌の動きを弾き返していた。おれはその感触に一層興奮を覚えた。
凜の手の動きが濃密になった。
蛇の頭をこね、竿をさすり、裏筋に爪を立て、蛇身の根元の袋を優しく揉んだ。

やがて、凜が彩夏を俺の唇から引き離すと、彩夏の唇を俺の蛇身に導いた。
彩夏は俺の蛇身を咥え舌を絡め頭を上下させた。

凜は彩夏に代わって俺の唇を求めた。
知的に輝く瞳で俺を見つめて言った。
「出すのは私の中よ」
そして彼女の舌は俺の舌を狂おしく求めてきた。

視線を蘭の方に移すと、蘭は緑川ではなく、犬阿闍梨アジャリと絡んでいた。
蘭は犬阿闍梨アジャリの上に跨り、騎乗位で、巨根の上で腰を上下させていた。
巨根が蘭の花唇を割り蜜壺を下から突き上げ、上下していた。下から伸びた犬阿闍梨アジャリの掌が蘭の乳房を鷲掴みにして揉みしだいていた。
蘭は喘ぎながら、その白い裸体を薄暗い空間に浮かび上がらせ、首を反らし、宙に向けて口を開き、何かが降り注ぐのを待っている様だった。

緑川を探すと、先ほどまで犬阿闍梨アジャリがいた位置にいて、浮川と抱き合っていた。
二人は横になってシックスナインの型を採り、互いに片足をあげ、互いの蛇身を咥えあっていた。

その横で、藤さんが真矢を横たえ、眼を閉じた真矢に深々と接吻していた。
真矢は下から藤さんの首に絡みつき、藤さんの涎を呑み込んでいる様だった。
同年齢のように見える二人の女体は薄明りの中で白熱していた。

妻の真矢はレズビアン、夫の浮田はゲイだったのだ。
二人がなぜ結婚したのかは不明だが、二人はこの壮大な秘密の空間で、心と体を秘密の仏に差し出し、許され、認められ、慈しまれながら快楽の中を彷徨っていた。

緑川が浮田を四つん這いにさせ後背位で、アナルを犯した。
藤さんは抱きかかえた真矢の脚を開かせ、その蜜壺に指を入れ、真矢の快楽を引き出そうとしていた。
阿闍梨アジャリは蘭を下から突き上げながら、

オウ、オウ、オウ

と吠えていた。

-愛人もどき。危険な女二人。