恋のバカンス。ザピーナツ。テニス部の女子にあこがれた夏の曲。

テニス部のあの女子の脚がやけにまぶしかった

高校2年生のころ。
テニス部に凄い美人がいた。
僕はストレートに彼女に恋をした。
夏の灼熱のコートで、彼女は白く短いスカートをはためかせ、美しい脚を走らせ、夢のように輝いて仲間と笑っていた。

僕は何度か彼女に声をかけ、二人で学校の近くの河原でのデートまでこぎつけた。
手を繋ぎたかったが、手を握る勇気が無かった。
取り留めも無い話ばかりをした。
楽しいお喋りの時間はすぐに過ぎ、僕たちは分かれた。

しばらく経ったある日、友人を通じて伝言があった。
「素敵なお友達でいましょう」
僕は意味が分からなかった。
友人がにやにやしながら翻訳した。
「恋人ではなく、お友達でいましょうね、ということだよ。」

僕は少なからずショックを受けた。
駄目な自分を自覚したからだった。

僕の記憶はそこで止まっている。
後、彼女とどうなったのか、全く記憶が無い。

そのころTVでよく聞いた「恋のバカンス」が鮮明に残っている。
僕の青春の代表曲となた。
ザピーナツの歌声の中で、日に焼けた彼女の笑顔がありありと蘇って来るのだ。

因みにこの曲が発表されたのは1963年4月。
同年に発表された舟木一夫の「高校三年生」、梓みちよの「こんにちは赤ちゃん」、坂本九の「見上げてごらん夜の星を」等と並ぶ大ヒット曲となった。(wikipedia)