スワッピング・悦楽の四重奏

四重奏29 夫婦交換の男は絶頂で腹の上に外だし。

恭介は私の蜜壺の中に、ゆっくりと蛇身を挿入してきた。
熱く、硬く、太い存在が私を満たした。
そして蛇は私の中で暴れるようにピストン運動を始めた。

あの快楽の波が再び押し寄せてくるのが感じられた。
花唇の奥、子宮の奥、腰の奥からせり上がって来るのだった。
恭介は腰を使いながら、乳首を吸った。
快楽の電流が全身を走った。
私は、海に溺れる寸前のように、彼の背中に腕を回し、助けを求め、しがみついて、爪を立てた。

恭介は今度は私の唇を求めた。
熱い舌を伝って、夥しい唾液が私の口の中に流れ込んできた。
私はそれを啜った。

おぼろになった意識の中で、私は夫と美帆さんの姿を求めた。
二人はベランダにいた。
美帆さんが宮廷風のベンチの背に手を突き、お尻を突き出し、その後ろから裕也の蛇が静かに出入りしていた。
二人は絹のキトンの襞を揺らしながら、後背位で交わっていた。
不思議な光景だった。
二人のセックスは極めて静かだった。

横から見る美帆さんの前屈した体は、乳白色の大理石のように幻想的に輝いていた。
裕也の腰のゆったりとした前後運動に合わせて、背中とお尻が波打ち、形のいい乳房が息づいていた。
それは美しい豹を思わせた。
強靭でしなやかな筋肉をつけ、ベランダの彼方の都会の夜空を疾走しているようだった。
美帆さんの歯を食いしばっている表情から、それは快楽の疾走だと分かった。

美帆さんの疾走を追いかけるようにして、私の中の、野獣の快楽がほとばしり出てきた。
恭介の腰の動きが速くなり、蛇身が私の中で暴れまわった。
恭介は私の腰を両手で固定し、モノのように扱い、ピストン運動を速めた。
恭介の噴出の予感が私にも伝わってきた。
私は無意識に、しかし、理性的に言い放っていた。

中はダメ
 外に
 お腹に

鏡の中で、私は頭の上で腕を組み、乳房を揺らしていた。
私に被さっている恭介の腰と尻が、動物の本能的な交合の動きを、激しく速めていた。

やがて、突然、蛇身が私から抜き取られた。
続いて、蛇の口から、夥しい、熱い白濁の液が迸り出て、私のお腹の上に降り注いだ。
同時に、私の体が機械仕掛けのように跳ね上がり、痙攣したかのように、ビクビク震えた。

痙攣する腹の上に、一通りの放出が終わると、恭介は私の顔に、蛇を近づけ唇に押し付けた。
私は盲目的に、その太い蛇を口の中に受け入れ、舌を絡めた。
熱い蛇身は白濁の粘質の液でぬめっていた。
蛇の口から、残りの白濁の液が、間歇的に噴き出した。
私はそれを、自動的に飲み込んだ。
苦かった。
飲み込むことで、私は恭介の全てを差し出している感じがした。

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